海岸線の基準はどこか

チャート(海図)で山の標高はどこを基準にしているか。
答えは「平均水面」です。

だから私は、
「海岸線も平均水面が基準だろう」と、なんとなく思っていました。

ところが、違うのです。

海岸線は 最高水面 を基準にしています。


先日、小型船舶操縦免許の講習でこの話をしたところ、
偶然にも受講生の中に土地家屋調査士の方がおられました。

その方がこう教えてくれました。

「固定資産税があるからですよ」

なるほど、と膝を打ちました。

つまり――
満潮になっても、それ以上は海にならない地点。
そこを陸地の境界として土地を測り、税金を課すというわけです。

もし平均水面を基準にしてしまえば、
干潮時には陸になり、満潮時には海になる土地が出てきます。

海底の土地にまで固定資産税を払うのは、
さすがに納得しづらいですね。


海の世界の基準は、
航海の安全だけでなく、
法律や税制とも密接につながっています。

小型船舶操縦免許の講習をしていると、
海図の読み方から税金の話まで、
実にさまざまな話題が飛び出します。

受講生の皆さんの職業や経験が、
またひとつ、自分の学びを深めてくれる。

海は広いですが、
知識の世界もまた、広いものですね。