能古島の片思い

この季節、博多湾に浮かぶ能古島は、コスモスを見に来る家族連れでにぎわう。
福岡の地元ニュースが「見ごろを迎えました」と報じると、一気に人が集まってくる。
じつはこの島、コスモスに限らず、一年を通して色とりどりの花が咲き誇る。
真っ赤なサルビアも見事だ。
私は混みあう時期を外して、時折フェリーに乗って訪れる。
到着すると、まず「のこバーガー」を頬張るのが習慣だ。
二十数年前、私が福岡に住むようになってから、
井上陽水さんが歌った「能古島の片思い」(1972年)は、この島のことかと感動した。
曲の中に「能古島」という言葉は出てこないが、情景が重なって見える。
島には作家・檀一雄の記念碑があり、記念館の前では国際信号旗が出迎えてくれる。
カイワレ大根の発祥の地とも言われ、「のこボール」というユニークなゲームも人気だ。
博多湾を望む福岡市ヨットハーバーで、私はボート免許講習をしている。
海の向こうに見える能古島に、いつも思いを馳せながら――
今度、ご一緒しませんか。


