キング・オブ・ノット──結びの王様「もやい結び」

「ノット(knot)」とは本来“結び目”のこと。
昔、ロープに等間隔で結び目をつけ、砂時計を使いながら海へ流して速度を測ったことから、
そのまま船の速度の単位として使われるようになりました。
1時間に1海里進む速さを1ノットと言い、時速にすると1.852kmです。

さて、今回はロープワークのお話です。

以前、自動車がエンジントラブルを起こした知人を、近くの修理工場までロープで牽引したことがあります。
私は普段からロープを積んでいるので、「ここはヨットマン・ボート免許講師の腕の見せどころ!」とばかりに、
結びの王様とも呼ばれる もやい結び をサッと施しました。

知人は「本当に大丈夫…?」と半信半疑。
ところが牽引は無事成功し、到着後には結び目を簡単にほどけることに驚いていました。
強く引いても輪の大きさが変わらず、しかもほどきやすい——
これが“キング・オブ・ノット”こと もやい結び の最大の魅力です。

福岡市で私が担当している小型船舶操縦士(ボート免許)講習やヨット教室でも実演していますが、
すでに知っている方も多く、ヨットセーラーはもちろん、消防士、ボーイスカウトOB、登山愛好家など幅広い方が使っています。

以前、イギリスから来た青年は
「♪ウサギが穴から出てきて、一周して、穴に戻る」という
もやい結びを覚えるための歌があると教えてくれました。
私もその話に刺激されて、独自の歌を作ってみようかと思案中です。
講習で披露する日が来るかもしれませんね。

ではまた♪