東風吹かば

太陽が地面を照らすと、地表近くの空気が温められ膨張し、軽くなって上昇していきます。
気圧は「空気の重さ」と考えるとわかりやすい。軽くなる=気圧が低くなる、つまり低気圧です。
上昇気流が起こると、その周囲から空気が集まり、風が生まれます。自然は真空を嫌うからです。

日本の上空には偏西風が吹いており、低気圧は西から東へと進みます。
「日本の天気は西から変わる」と言われるのはこのためです。
そして、低気圧の進む先には「東風(こち)」が吹くのです。

ここで思い出されるのが、菅原道真公の和歌。

東風(こち)吹かば
匂い起こせよ 梅の花
主(あるじ)なしとて
春な忘れそ

春先、低気圧が近づき東風が吹く頃、福岡では梅の花が咲き始めます。
もしかすると、道真公も春の雨を前にこの歌を詠まれたのかもしれません。

福岡で行っているボート免許講習では、こうした**観天望気(天気を読む力)**についてもお話ししています。
海に出る者にとって、天気を読む力は安全航行の第一歩です。

ちなみに、私の姓も「菅原」。
残念ながら道真公とは縁もゆかりもありませんが、
親戚を太宰府に連れて行ったとき、家紋が同じ「梅鉢」だったことを喜んでいました。