「ただいま」に込められた想い

■家族で守ってきた「ただいま」の習慣

私の実家は小さな商店を営んでいました。
両親は忙しく、運動会などに来られないこともありました。
それでも、家族で守っていた習慣があります。

それは、学校から帰ったらまず「ただいま」と言うこと。

お客様がいるときは、子どもながらにタイミングを見計らいながら声をかけました。
「おかえりなさい」という両親の声を聞いてから、遊びに行ったり宿題に取りかかったりしたものです。

このやりとりは、日常の中にある小さなぬくもりでした。
当時は当たり前だと思っていましたが、「待ってくれている人がいる」ことの幸せに気づいたのは、ずっと後のことでした。


■「ただいま」は日本語の中でも特別な言葉

外国人を対象にした「好きな日本語」のアンケートでも、
「ありがとう」や「いただきます」と並んで「ただいま」がよく挙げられます。

そこには、「帰る場所がある安心感」や「人とのつながり」を感じる温かさがあるのでしょう。
日本語の中でも、特にやさしい響きを持つ言葉だと思います。


■ヨットハーバーでも「いってらっしゃい」「おかえりなさい」

私は現在、福岡市西区の福岡市ヨットハーバーで講習や活動を行っています。
ここでも、出港する仲間には「いってらっしゃい」、
帰港した人には「おかえりなさい」と声をかけるようにしています。

どんな方も笑顔で返してくれます。
海の上では互いの安全を願い合う気持ちが自然に生まれるのだと思います。
挨拶ひとつで、港の空気が柔らかくなるのを感じます。


■小型船舶免許講習でも大切にしていること

私は、福岡市で小型船舶免許講習の講師をしています。
講習の初日、私は必ず「おはようございます」から始めます。
そして最後は「お疲れさまでした」「ありがとうございました」で締めくくります。

学ぶ内容も大事ですが、人と人との挨拶や気持ちの通い合いこそが安全航行の原点です。
海でも陸でも、「声をかける」「応える」ことを忘れないようにしたいものです。


■行ってらっしゃい!

今日も一日が始まります。
挨拶の言葉に、心を込めていきましょう。

行ってらっしゃい!