お坊さんの講話

ある会社の話です。
営業部の部長さんは、会議のたびに訓示を述べるのをルーティンとしていました。
そのため、本を読んだり、ネットで検索したりして、話のネタを集めていたそうです。

何回か話しているうちに、若い社員たちの反応が「イマイチ」だと感じるようになりました。
そこで趣向を変えて、説教のプロ――知り合いのお坊さんに『講話』をお願いしたのです。

お寺に出向き、正座しながら部署のメンバーとともに傾聴しました。
部長は思いました。
「なんだ、これはいつも俺が話していることと大差ないじゃないか」。

ところが講和が終わると、社員たちが口々に言うのです。
「部長、今日の話はとてもよかったですね」。

部長は頭を抱えました。
「何が違うんだろう」。
――おそらく、お坊さんが“袈裟”を着ていたからでしょう。


私にも似たような経験があります。
以前、システムキッチンメーカーの営業をしていたときのことです。
休日、街中で以前購入していただいたお客様にばったり出くわしました。

「その節はお世話になりました」と声をかけたのですが、先方の頭の上には“?”マーク。
名前を名乗ると、急に笑顔になりました。
どうやら、商談の際に私が締めていた「ネクタイ=プロの証」を見ていたようです。


現在、私は福岡で小型船舶(ボート)免許の講習を行っています。
この道のプロとして、「カタチ」から入ることの大切さをあらためて感じます。
納得していただける講習を目指して、チャート(海図)やコンパス、地球儀など、さまざまなツールを用意して臨んでいます。

これからも受講される皆さまに満足していただけるよう、尽力してまいります。