イワシの缶詰がとんぼ返りをする

「イワシの缶詰がとんぼ返りをする」
この言葉を聞いたことがある方は、営業の経験があるかもしれません。
これは「ホイラーの法則」と呼ばれるものです。
スーパーでイワシの缶詰を売っていたところ、売れ行きが今ひとつ。
そこでPOPにこう書きました。
『このイワシの缶詰は、毎日とんぼ返りをします』
お客様は「なんのこと?」と足を止めます。
そこで説明します。
「この缶詰は高級なオイルを使用しています。
ですから、毎日ひっくり返すことでオイルが全体に行き渡り、よりおいしく召し上がっていただけるようにしているのです」
素材の良さ、そして管理の丁寧さを伝えることで、売り上げは大きく伸びたそうです。
――つまり、まずはお客様に“聞く耳”を持ってもらうことが大切なのです。
■ 展示会での「ホイラーの法則」
福岡でボート免許講師をする前、私はシステムキッチンの営業をしていました。
住宅機器の展示会では、多くの来場者が訪れます。
その中で、誰が「本気で買う気がある人」なのかを見極める必要がありました。
私が参考にしたのが、先ほどの「ホイラーの法則」です。
展示場でシステムキッチンを見ているお客様の目の動きを観察します。
縦に動く人は、商品を真剣に見ている人。
横に動く人は、冷やかしの人。
縦に動いた方には、こう声をかけました。
「間口はどのくらいですか?」
すると、「2間です」とか「台所は8畳あります」と答える方は購買意欲あり。
その一言が、商談のスタートラインでした。
■ ボート免許講習でも同じ
話をボート免許講習に戻しましょう。
ボート免許を取得される方にも、それぞれ目的があります。
釣りがしたいのか、クルージングがしたいのか、業務で必要なのか――。
私は講習の中でも、ちょっとした会話を大切にしています。
それが受講生の目的を知るきっかけとなり、より実践的で役立つ講習につながるからです。
「ホイラーの法則」は、営業だけでなく、人と向き合うあらゆる場面で生きています。


